敵か味方かよく分からなくなった例の人の未完成の夢小説です
でもヒロインは影も形も名前も登場していません
しかも冒頭しか書いてないです……
彼は○○伝説が元ネタなのかなぁと思っていたのですが、全然関係ないみたいですね(・ω・)
<冒頭部分>
武者修行の途中、迷い森の奥、日の落ちかけたところで彼は火吐きの大蛇に襲われた。
剣を抜いて戦い、三日三晩の末にこれを打ち倒したが、傷を負った彼もまた地に伏せた。
鮮血が地を染めたそのとき、血だまりの中から純白の鈴蘭が咲きみだれた。
大蛇を倒した勇敢さを讃え、森の精霊達が彼のために咲かせたのだった。
鈴蘭よ、わたしの傷はおまえにいやされ、わたしの心はおまえにあたためられた。
おまえの祈りをわたしは聞いた。おまえの涙をわたしは見た。
鈴蘭よ、純潔の花よ、わたしはおまえを聖なる母に捧げる。
聖レオナルドの話を聞いたのは、彼がまだ小さかったころ、彼のおばあさんが生きていたころのことだ。
勇敢な聖レオナルドは火吐きの大蛇を倒し、力尽きて倒れたところを、森の精霊達が咲かせた鈴蘭によってその命を助けられたのだという。
おばあさんはその物語を、何度も何度も彼に聞かせていた。
彼はそのたびにうんざりした。自分の名前がその勇敢な男の名からとられたものだと聞いて、小さいころはとても誇らしげに思ったものだが、そう何度も同じことを聞かされてはたまらない。おばあさんがにこにこ笑いながら膝に寝かせてくれても、彼は聖レオナルドの話に飽きていつのまにか眠っていることが多かった。
それに、聖レオナルドと違い、彼はそれほど勇敢な少年ではなかった。痛いことはなによりも嫌いだし、いじめっこに立ち向かう気もない。飲んだくれのお父さんの前ではいつもびくびくして、ぶたれたり、文句を言われたりしないようになるべくいい子にしている。たぶん、火吐きの大蛇が目のまえに現れたら、他の誰を突き飛ばしてでも一番に逃げただろう。
おばあさんの隣がただひとつ、彼の心のやすらぐところだった。だが同じ話ばかりするおばあさんと過ごすうち、いつしかレオナルドはおばあさんの話に耳を傾けなくなっていた。
おばあさんが死んだのは、それから数ヶ月ほどしてからのことだった。
あの飲んだくれの父親が泣き、わめき、動かなくなったおばあさんにすがるのをレオナルドは見た。
それからは、父親はおばあさんの血、リッピ家の血をひくものとして恥ずかしくないようにと一生懸命に働いたし、レオナルドも必死になって勉強した。そのお父さんも最近、もともとのアルコールのとりすぎで身体を悪くして亡くなってしまったが、悲しんでくれる人もたくさんいたし、泣いてくれた人もいたので、レオナルドも父が別段悪い人生を送ったようには感じられなかった。
父さんは飲んだくれだったけど、勇気があるし、小さかった僕がいじめられたときには表に飛びだしていじめっ子を追いかけまわしたこともあった。町に怖い人達が来たときには、子ども達が怖い思いをしないようにと率先して話し合いをしてくれた。酔いつぶれながらわけの分からない武勇伝を聞かせてくれたこともあった。ただ、すこしお酒を飲みすぎて、自分の子どもをぶったり、仕事をしていなかったりした時期があっただけで、本当に彼らしい道に戻るのが、ちょっと遅かっただけなんだ。
小さな墓に白い花を捧げ、レオナルドは思った。
いつか僕もきっと、父さんのように勇気のある人になりたい。
おばあさんのようにやさしく、父さんや聖レオナルドのように、勇敢な人に。
それからしばらくして、なんの因果か、レオナルド=リッピはマフィアの一員として生きることになった。
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<文章の一部>
白い花、ムゲット――<鈴蘭>……あの聖レオナルドを癒した……
鈴の形をした可憐な白い花。うつむいているその様子はひかえめだが、凛とした強い意志を秘めているようにも思える。
聖レオナルドから名前をもらった僕が、ムゲット隊に配属されることになった。なにか不思議なものを感じる。
ま、どうせただの偶然だろうけど……
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あとはメモ書き程度でした
レオナルド=リッピはムゲット(鈴蘭)隊所属ということで、すずらん伝説の聖レオナード(聖レオナルド)が元ネタなのかなぁと思っていたのですが、なにやら違うみたいでした
ミルフィオーレに入りたてのレオ君(下っ端で仕事にも戸惑い気味、銃を握るのも億劫)が同じくミルフィオーレ所属の冷たそうな女の子に惹かれる→聖レオナルドの伝説に勇気をもらい、彼女にプレゼントとして鈴蘭の鉢をあげる→女の子は特になにも反応しなかった
→しばらく普通の日々→すこしずつ歩み寄るレオ君と女の子
→いろいろあって敵が現れる。敵は蛇に似た顔(火吐きの大蛇のイメージ)
→なにがなんでもあの鈴蘭の鉢をかばおうとする女の子→結局鉢は粉々に割れる
→レオ君は震える手で銃をにぎり、構える→人を殺すことにためらいを感じる。だが今やらなくては彼女を守れない
→鈴蘭よ、僕に勇気を!→銃をしっかりと握り、発砲→敵死ぬ→吐き気とかいろいろして座りこむレオ君に駆け寄る女の子→女の子ちょっと泣く→大きな決意をしたレオ君は成長したのか?
→ムゲット隊の班の班長にほめられるレオ君→隊長が昇進を打診してきたがレオ君は断る
→「僕はこのムゲット隊で~なんたら」「鈴蘭が勇気を~なんたら」→感動する班長と隊長、特別な任務をレオ君に与えるという……
→女の子と会話するレオ君、女の子の手には鉢をかえた鈴蘭→女の子にっこり
→レオ君、白蘭の部屋の前に立つ
→白蘭「見ない顔だね」
レオ君「はっ、自分はこのたびホワイトスペルの第6ムゲット隊に配属されたレオナルド・リッピF級です」
なんて夢小説を書こうと思っていたのですが、無理っぽかったのでここにせめてもとUPしておきました
これからレオ君のイメージがどんどん広がっていくのが楽しみで楽しみで仕方ないです(●´ω`●)