お肉を叩き切っていたら手がすべり、包丁が両足のあいだに落ちました
あの瞬間の衝撃は忘れられません……避けるどころか動くことすらできなかったです。剣士はすごいな、スクアーロはすごいな、山本は一番すごいなと思いました
それでようやくアニメリボーンの64話をみました!
つづきで感想です
それにしてもザンザス切なすぎる
でも「ザンザス」とキーボードで打って変換するとき、数回に一度はまちがって「ザン明日」になるので、ザンザスにも明日があるよねーとちょっとだけ嬉しくなります
標的64 怒りの真相
マーモンの手のひらには守護者のリングが乗せられていた!
「よぉおおおおし! よくやったぞマーモン!」
ここからスクアーロのノリノリタイム開始といわんばかりの興奮っぷりです。それはともかく、なぜリングが半分ずつ保管されるのか、なぜ正統後継者にのみリングが授与されるのか、その理由は「リング自身に秘められた力があるから」だとマーモンは説明している。
(そうだぁ……九代目に氷づけにされたザンザスは、総本部の地下に厳重に幽閉されていたぁ)
スクアーロの回想?では、氷づけのザンザスは黒い鉄板に四方を囲まれて更に鎖で何重にも縛られていたようですね。そこまで厳重にする必要性が果たしてあるのだろうか。氷が解けないと分かりつつも、解けてしまった時のことを考えて九代目の部下あたりが鎖でぐるぐる巻きにするように進言したのだと考えておきます
「ボスにかけられた九代目の零地点突破がとかされた床には、七つの小さな焦げ跡が残されていたという」
という、ということはマーモンは実際には見ていないんですよね。ザンザスが見たのだろうか。はっと目を開けると氷がとけていて、見回すと床に焦げ跡が……という展開なのでしょうか。このあたりについてはやはり未来編でなにかが明かされるのでしょうか……指輪を手にいれるために未来から誰かがやってきたとかそんな感じ?
「誰がやったかは確かではないが、その形跡は、ひとつの仮説を立てるのに充分だ」
意味深にチェルベッロ二人娘がアップで映され、リングの映像がそこに続く
ツナがふと気がついてこぶしを開けると、手のひらで大空のリングが淡い光をはなっていた。光は橙の炎となって燃えあがり、それに呼応するようにマーモンの手のひらのリングも炎を噴きあげる。虹色の炎だ
「思ったとおりだ。見るがいいさ」ふよふよ飛んでいき、氷づけのザンザスへ近づくマーモン。虹色の炎がはじけるように大きくなり、大空のリングの炎もますます燃えあがった。驚愕するツナの前で、零地点突破の氷がとけていく……
「う゛お゛ぉい! いいぞぉ!」
興奮した様子で歓喜の声をあげるスクアーロ。しかしふと険しい表情になり、
(まだ終わりじゃねぇ。だからこそあのことは、あの秘密は、決して誰にも言えねぇんだぁ!)
「七つの完全なるボンゴレリングが継承されし時、リングはおおいなる力を、新たなるブラッドオブボンゴレに授けると言われているんだ」
マーモンの言葉に続いてベルフェゴールがツナからすばやく大空のリングを奪いとった。投げナイフにひっかけたのだ。あまりにも器用すぎる。ベルフェゴールくらいの暗殺者ならちょっとぐらいツナの手を切ったって気にしないはずなのに……ちょっとした優しさかとも思いましたが、よくよく考えれば手がずばーとかそんな描写入れる必要性もないですね
「返してもらうぜ。しっしっし……これは正統後継者のリングだし」
動けないでいるツナを尻目にゆっくりザンザスへ近づいていく
「ボンゴレリング、全部コンプ」
「こっちも準備できたよ」このマーモンの声怖いわぁ
氷が完全にとけ、崩れるように前へ倒れこむザンザス。顔面から地面に食い込んでますが大丈夫なのでしょうか。なんかゴグシャアアみたいな効果音までついてました(水の音?)
「おかえり、ボス」とベルフェゴール
「いよいよだよ」というマーモンの言葉にゆっくり頭をあげて……ザンザス顔こわぁあああい。しゅうしゅう湯気出てます。ツナは息苦しそうで動けない
モニタに映るのは、あおむけになったザンザスのそばにしゃがみこむベルフェゴール。氷がとけたところは水びたしというか湿ってますね
「いよぉおおおし! まだまだだぁ!」と絶好調のスクアーロ
バジル「ザンザスが!」
シャマル「復活した……」
犬「やばいびょん!」
「リングを……よこせ……」ザンザスは浅い呼吸を繰り返している
「もっちろん。これはあんな偽者じゃなくて九代目直系のボスにこそふさわしいからね」
ナイフにひっかけた大空のリングをからから回してもてあそぶベルフェゴール。そんな扱い方をされちゃあリングも怒るかも
「結局、最初からこうなるって決まってたのさ」まるで運命であるかのような言い方のマーモン
「ま……待て……」
ツナは立ちあがろうとするが、どこか痛むのか苦しそうに顔を伏せる
その時、ツナ側の守護者達が戻ってきた! しかし彼らが目にしたのは今まさにザンザスがリングを手に入れようとしている場面だった。ザンザスの手をとって指輪をはめようとしていたベルフェゴールがちらりとふり返り、「どいつもこいつも、新ボス誕生のための立会いごくろーさん」守護者達に衝撃が走る。悔しそうに歯を食いしばる獄寺。
チェルベッロがまたも意味深にアップで映り、二人で顔を見合わせ、こくりと頷きあうといずこかへ飛びあがっていった
ザンザスのチェーンを拾いあげ、リングをはめこもうとするマーモン
どうやらリングひとつをやっとつかめるくらいの大きさの手のようですが、冒頭でいったいどうやって三つものっけていたのかちょっと謎です
<受け継がれしボンゴレの至宝よ。若きブラッドオブボンゴレにおおいなる力を!>
はめこまれたリングから淡い光が広がる。
それからも次々にはめこまれていくリング……どうしようもなく動けない守護者達。そしてとうとうザンザスの指に大空のリングが通された! 大空のリングは光を放ち、つづけて守護者のリングも次々にそれぞれの色に輝きだす
「これは……!」
あおむけのまま、そっと手をあげてザンザスは光輝く指輪を見つめる
そして、天を貫かんばかりの光が立ち昇る。まさに黄金の光だ。(いつのまにか)立ちあがったザンザスが笑い声をあげ、酔いしれた様子でリングの輝きを確かめるように(見せつけるように?)手をちらつかせておる。まるでおもちゃをを買い与えられた幼子のようだ
「力だ! とめどなく力があふれやがる!」
「こいつはボーナスをたんまりもらえそうだね」冷静なマーモン
モニタから目を焼き尽くさんばかりの光が溢れ出ている。もはやモニタを見あげたまま立ち尽くすしかないバジル達
「これがボンゴレ後継者の証!
ついに……! ついに叶ったぞ!
これでオレはボンゴレの十代目に――!」
その瞬間、ザンザスの瞳が脈打つようにひらめいた
一直線に放出されていた黄金の光が一変して蛇のようにうねり、またたき、消滅した。がくりと膝をつくザンザス。なんの反応も示さなくなったリングを睨みつけるその顔は邪悪そのものとしかいいようがないくらいに歪んでいる……
と、ザンザスが苦しげにうめいたと同時、リングが白い光をはなち……収束した。ザンザスが倒れた。
「ボス!」マーモンの叫びに続き、ベルフェゴールもよろよろ心配げに駆けよる「どうしたんだ!? ボス!?」
この時のベルフェゴールの声が年齢相応という感じでとても素敵でした
「馬鹿な……まさか!」スクアーロも驚愕を隠せないでいる様子だが、彼はなにか心当たりがあるようなないような?
膝をついていたツナ――おもわず手に力がこもり、指が土をかきむしった「リングが――ザンザスを、ザンザスを拒んだんだ」
ここでいったんCM
(九代目は、これを……)
九代目は倒れる間際、指に炎をともしてツナの額にあてていた(あてようとしていた?)
(九代目は、これをオレに伝えようとしていたんだ……! 九代目は、ザンザスを――!)
「おまえ、何か知っているな!? リングが拒んだとはどういうことだ!」
マーモンがきびしく問いつめてくるが、ザンザスが起きあがろうとすると一変して心配げに「ボス!」と呼びかけてくれる。実はいい子なんだと信じたい
「さぞかし……いい気味だろうな……」起きあがりきれずに座りこんでしまうザンザスに「ボス!」と駆け寄り、支えようとするベルフェゴール。この声がまた心配げでなんだかこっちまで泣きそうです
「そうだ……」
睨みつけるように顔をあげるザンザス
「オレと九代目は本当の親子なんかじゃねぇ!」
ヴァリアーの幹部、観覧席の人間達、守護者達に衝撃が走った
まるで「もう戦う必要はないよ」と言うようにただの手袋へ戻るイクスグローブ。額の炎も消えた。ツナが限界に達しただけなのか、それとも?
「ザンザス……」
「同情すんな! カスが!」
単に分かりやすさを考慮しているだけかもしれませんが、<老いぼれ>ではなくて<九代目>と言うところがちょっと泣かせますね
「ザンザス……」モニタをみあげているスクアーロ「オレには……分かるぞぉ」
チェルベッロが顔を見合わせてうなずきあい、マイクをつないだりとかそんな感じ
「おまえの裏切られた悔しさと恨みが――オレには分かる……」
ささやきかけるようにスクアーロは言った。ザンザスの肩がぴくりと動いた。スクアーロの出現に一同も驚きを隠せない。特に彼の死を間近で見ていた山本はかなりびっくりしている
「生きてやがったか……カスザメ」ザンザスはきっと顔をあげて「分かるだと?」
「てめぇに……オレの何が分かる。知ったような口をきくんじゃねぇ……!」
このザンザスの横顔が悲痛すぎて直視しづらい。でも食い入るように見つめてしまいました
「いいやぁ、分かる!」車椅子の上でおもわず身を乗り出すスクアーロ「オレは知っているぞぉ!」
「ふざけるな――なら言ってみろ! オレの何を知っているかを!」
スクアーロはぐっと言葉につまったように表情を険しくし、やがて目を閉じてうつむいた
「言えねぇのか!? ああ!?」
ザンザスの怒鳴り声に、スクアーロがまた静かに顔をあげる
「あの日、おまえが九代目に氷づけにされたあの時、オレにはまだかすかに意識があった」
顔をあげていたザンザスがはっと目を見開いた
「聞こえていたんだ。あの時、おまえは――」
薄暗い場所にいる。ザンザスと九代目が向かいあっている。
『なぜだ……なぜ、おまえは』
『うるせぇ! それはおまえが一番よく知ってるはずだ!』
杖を手にしたまま、九代目は悲痛な表情をうかべて黙って聞いている
『オレは、おまえの――おまえの本当の息子じゃないと!』
すこし離れたところで柱にもたれていたスクアーロが目を見開いた
『なぜオレとおまえが、本当の親子じゃないことを黙っていた!? オレがボンゴレのボスになれねぇってことを!?』
光球の炎のともる手を突き出して叫ぶザンザス
単に利き手だから突き出したのかもしれませんが、炎を突き出したことには意味があるように思えてならない
「黙っていた!?」と問いかけるということは、当時のザンザスの怒りは九代目が<黙っていた>ことに向けられているのであり、本当の親子でないという点にはさほど向かっていないような気がするのですが……どうなのでしょう? 騙されていた、隠し事をされていた、本来なら知っているべきことまでも隠されていた。現在はともかく、当時はそこんとこに怒っていたのかな
スクアーロは驚きを隠せないのか、ほとんどぼうぜんとした顔でじっとしている
耐えるように目を伏せた現代スクアーロ
「その後、オレはおまえのことを調べた」
「おまえはイタリアの下町で生まれ、生まれながらに炎を宿していた……」
くもり空、石畳の道。樽がこけていたりとお世辞にも治安がよいとは言えなさそうな場所だ
母親に炎を灯してみせている幼いザンザス。服装はみすぼらしく、平穏な暮らしを送っているとは到底言えないような格好だ。微妙に白黒映像なので炎の輝きがいっそう際立って見えます
母親は大判のスカーフを頭にかぶり、長丈のスカートをはいている。こんな格好をしている人をイタリアで何人も見かけました。一般的にはジプシーと呼ばれている人びとですが、ジプシーは差別用語だとされていて、ほかにロマなどの呼び方があるようです。でも詳しくないのではっきりそうだとは書けないです
感動?感嘆?の声をもらしながらザンザスへ歩み寄る母親。炎に触れようとするかのように両手をなんこうわきわきさせている
ザンザスは母親に炎を灯してみせているのでしょうが、自分の手のひらをじっと見つめているように見えなくもないですね
『間違いない、その炎。おまえは私とボンゴレファミリー九代目の子だよ』
手をさっと下ろし、気がついたように顔をあげるザンザス『ボンゴレファミリー?』これはいい声
『ああ、世界最強のマフィアだよ』
母の目はどこともつかない場所を見つめている……ザンザスはそんな母をじっと見ている。何歳くらいだろう?
『おまえはその組織のたったひとりの後継者さ』ザンザスのお母さんすごく嬉しそうだけど私はなんだか泣きそうです。
ザンザスが白い吐息をつき、場面はほんの少しのあいだ現代へ戻る
「すべては貧困がなした業だ。おまえの母親は、おまえが自分とボンゴレ九代目のあいだに生まれた子どもだという妄想にとりつかれたんだぁ」
触れられたくないところに触れられたのか、あらためて事実を突きつけられて動揺しているのか、ザンザスの瞳は震えている
「そしておまえの母親は、なにも知らないおまえを九代目と会わせた」
先程よりはすこし身なりをととのえたザンザスが、母親に肩を支えられながら、九代目の前へ歩いてくる
『この子はあなたと私の子。九代目の跡を継ぐ、十代目』
息が白い。おそらく冬だろうと思われる。ザンザスはじっと九代目を見あげている
『だから、10を表すXを使ってザンザスと名づけました』
あらかじめ言われていたかのように手をあげ、じっと九代目を見つめたまま、炎を灯してみせるザンザス
九代目は目を見張り、驚愕の色ををありありとのぞかせていたが、ふと微笑して『おお、これはボンゴレの死ぬ気の炎だね』自分のマフラーをすっと取ると、かがみこんでザンザスの首に巻いてあげた
『間違いない。おまえは私の息子だよ』
この声がやさしくささやきかけるようで余計に私の涙を誘う
やはりこの言葉は後のザンザスの中にもずっと残っているのでしょうか……その声が優しければ優しいほどザンザスを苦しめることになるなんて、この時誰も考えていなかったはずだ
「おまえは九代目の言葉を信じて疑わなかった……」
「しばらくしておまえは九代目に引き取られた」
しばらくして?
ボンゴレ総本部
テーブルごと巻き込んで倒れる黒服の男。ワインもごはんもめちゃくちゃだ。そのまわりにもうつぶせに倒れている男がいたり、あおむけに倒れている男がいたり、全部で三人のようです。原作でもちょっと疑問に思ったことですがこれってエンリコ&フェデリコ&マッシーモなんでしょうか?
「そして九代目の息子として、ふてぶてしくでかくなっていったんだ」
倒れている男達をじっと見下ろしていたザンザスが口を開いた
『オレは九代目の息子! てめぇら分家のボス候補ごときカスと、メシなど食えるか!』コ……コイツはすさまじいふてぶてしさだぜ
「おまえは威厳、実力ともに九代目の後継者として文句のない男に成長した」食事のマナーに関してはNGかもしれないがボンゴレ的にはこれでOKなのかもしれない
「だが、ある時おまえは知っちまったんだろう。真実を!」
だろう、だからあくまでもスクアーロの予測なんでしょうか
苦しげに目を閉じるザンザス。身体がちょっと震えている
薄暗い部屋で、本を手に震えているザンザス
<我が息子を産んだという女に会いにいく。面識のない女が私の子を産むことなどありえないことだ。だが、それを否定するには、女の環境はあまりに悲しすぎた。母の言葉を信じる子どものまなざしを曇らせることは、私にはできなかった>
どうやら九代目の日記のようだ
(そうだ――オレはあの時、あの老いぼれの子どもではないこと、そして掟により、ブラッドオブボンゴレなくしてファミリーの後継者になれないことを知った)
真実を知ったザンザスは唸り声とともに机の上のものをなぎ倒す
『オレが、カスどもより劣るだと!?』
吐き捨てるような声。力をこめたこぶしは震えている
『あの老いぼれ……! ヤツはオレを後継者にするつもりなどなかったんだ! なにが息子だ! オレを裏切りやがったんだ!』
「オレがおまえを初めて見たのもその頃だぁ」
にぎやかで楽しそうな声がする。立食パーティ?
九代目は男達に囲まれて立っている
つまらなさげな表情でポケットに手をつっこんで歩いているスクアーロ。制服かスーツかかなり着くずしています
なにかを感じとり、はっとしてふり返ると、男達に囲まれてやさしく微笑んでいる九代目の後ろ、もっと後ろに、じっとたたずんでいる同じ年頃の少年がいた。口を閉じて立っているだけだが、すさまじい憎悪を隠しきれずに恐ろしげな形相をしている。その視線の先にはきっと九代目がいたんでしょうね
「ひと目見て、こいつには叶わねぇと悟った。そして、その怒りについていくと決めたんだ」
もうちょっとそこのところを詳しく語ってほしいぜ。ザンザスの横顔をじっと見つめているスクアーロ
「それから半年後……」
鳴りやまぬ破壊音。黒々とした煙の立ち昇るボンゴレ総本部。
剣の一閃が男をなぎたおす。スクアーロは笑っている。その後ろにはレヴィやベルフェゴール、ルッスーリアやマーモン、そしてザンザスの姿が!
『老いぼれを引きずり落とし、ボンゴレを手にいれる!』
ザンザスは笑みをうかべて言い放った
「そして、揺りかごに繋がるんだな」冷静な声のリボーン
「これがオレの知ることの全てだぁ」
「くだらねぇ……」ザンザスの声にスクアーロがはっと目を見開いた
「くだらねぇぜ……」もはやすてばちな感じだぜ
「九代目が」
ツナの小さい、だがはっきりとした声が響いた
「九代目が裏切られても、おまえを殺さなかったのは、最後までおまえを受け入れようとしてたからじゃないのか? 九代目は……誰よりおまえを認めていたはずだよ」
(おそらくザンザスの脳裏によみがえったであろう記憶)
かがみこんで目線をあわせた九代目が、ザンザスの首にそっとマフラーを巻いてあげている。光の中にあって逆光みたいで表情まではこちらからは読みとれない。幼いザンザスを見つめる九代目の瞳、そして揺りかごで対峙しあった時の九代目の苦悶の顔が順番に映る。
<私はおまえのことを、本当の子どものように思っていたよ>
やさしげな声。だがいつの台詞かどうしても思い出せない私の阿呆
唇をかむザンザス
「九代目は、おまえのことを本当の子どものように――」ツナの瞳が泣きそうに震えている
「うるせぇ! 気色の悪い無償の愛など、クソの役にも立つか!」ザンザスが弾かれたように顔をあげた。目が血走っている「オレが欲しいのはボスの座だけだ! カスはオレを崇めてりゃいい! 称えてりゃいいんだ!」
ふたたび戦慄が走った
「なんてやつだ」獄寺も愕然
「ししし……かっきー」とベルフェゴール
「愛なんて金にならないものね」すごく冷静な淡々とした声で言ってのけるマーモン。今すぐマーモンに駆け寄って「愛って大事!愛って大事!」と叫びながら抱きしめたいとか考えてしまいました
しかし苦しそうにうめくザンザスの指から、これ以上触れられることを嫌うかのように指輪が抜け落ちていく
甲高い音をたてて指輪は地面に落ちてしまった。チェルベッロが駆け寄ってくる
「ザンザス様。あなたにリングが適正か、協議する必要があります」
「だっ……黙れ」顔をあげるザンザス「叶わねぇなら叶えるまで! 邪魔するやつは消し去ってやるっ!」
「ザンザス様」チェルベッロが気がかりそうに手を伸ばしかけたところへ、誰かが走りこんでくる。そうと気がついた時にはナイフを手にしたベルフェゴールとマーモンが彼女達の目の前に迫っていた「大賛成だ、ボス。やろうぜ」「当初の予定どおりだよ」
そのとき、チェルベッロと彼らのあいだにいきなりダイナマイトが投げこまれ、爆発と共に黒煙があたりを押しつつんだ
「どこまで腐ってやがる」獄寺、山本、了平、クロームが駆けてきた「やらせるかよ!」
「ししし、どいつも死にぞこないじゃん」確かにベルフェゴールの言うとおりツナ側の守護者達はみんなぼろぼろだ。とてもじゃないが勝てる気がしない。そこへなんとよろめきながらも雲雀が歩いてくる
「やっと、決着をつけられる」
「傷だらけの身で何言ってんだか。しし、こりゃ100%間違いなし、おまえらあの世行きだな」
「てめー見えてねぇのか? 2対5だ! 分がわりーのはそっちだぜ!」
「2対5? なんのことだい?」おどけたようにマーモンが言った「君達の相手は、この何十倍もの戦力だ。総勢50名のはえぬきのヴァリアー隊が、まもなくここに到着するのさ」
なんとザンザスは勝利後、今回の件にかかわりのある全てのものを片付ける要因を日本に呼んでおいたのだという
しかもマーモンら幹部クラスの次に戦闘力の高い精鋭を!まさに極悪非道というか用意周到というか!
「今回の件にかかわりのある、全てのもの……!」山本が目をみひらく
ツナがはっとして顔をあげる「まさか――!」
中山外科病院
イーピンの華麗なはさみさばきで色紙がきれいに切られていく「切断完了!」京子ちゃんもハルもにっこり
輪をつくり、花をつくり……
ツナのお母さんはフゥ太に折り紙で鶴を折ってみせている「はい、できあがり」「わぁ~、ママン上手だね」
「いいんですか? 今日は私達の当番の日なのに」、「ゆっくり休んでもらっていいんですよ」気がかりそうに尋ねる京子ちゃんとハル
「ありがとう。でも、ひとりで家にいても落ちつかなくって」「そうなんですか……」「じゃあ、一緒にランボちゃんが目を覚ますまで待ちましょう!」
きゃっきゃと楽しそうな声を微笑して聞いているビアンキ
光そのものの光景やー
「あそこか」「ああ。沢田綱吉の関係者だ」「すべての関係者の消去――それが今回の指令」
細い路地からさっと飛び出す怪しげな二人組、ヴァリアーの隊服着ています
窓辺を横目で見ているビアンキ、どうやら気がついていたようで、すっとその場を離れようとする
「あれ? どうかしたんですか?」なにも知らないハルが無邪気に声をかける「なんでもないわ。ちょっと出てくるわね」
みんなぽかんとしている「ビアンキさん、どうしたのかな」「さあ、お手洗いでしょうか……」
ふたたび場面は並盛へ
「お待ちください。対戦中の外部からの干渉を認めるわけには……」
「ん? 知らねーよ」
「しかし――」一歩近づくチェルベッロのひとり。ベルフェゴールのナイフがひらめき、次の瞬間に彼女は倒れた
悪の道をまっすぐ突き進んでいくなぁ。ところでレヴィは参戦しないんでしょうか!まだ気絶しているのならひっそりと介抱しにいきたい!
「とうとうやりやがった……」とシャマル
「そっちがそのつもりなら、オレ達もツナ側で応戦するぜ!」ライフルを背負いなおし、やる気たっぷりのコロネロ「ここから出せ、コラ!」
「この場合、文句はないはずだ!」鞭を構えるディーノ。「拙者も戦います!」武器を持つバジル
「――分かりました」チェルベッロが一歩さがる「それではヴァリアー側を失格とし、観覧席の赤外線を解除します」ボタンをピッ
「いくぜ、コラ!」「待て」
早々と突撃しそうになるコロネロをリボーンが引き止め、レオンが赤外線スコープというかそんなものに変形
「解除されてねーぞ」
「甘いよ。細工しておいたのさ。あいつらはまとめて檻の中で消す予定だからね」
おもわずライフルを構えるコロネロにチェルベッロの平坦な声が落ちかかる
「無駄です。内部からの攻撃でも爆発する仕組みなのです」
「くそっ――こうなりゃオレ達だけでやるしかねぇ」
武器を構える守護者達。そのときクロームがはっと耳を澄ませた
(骸様?)
「誰か、来る――?」
複数の足音がした。
ふり返るとそこにいたのは、ちょっと個性的なヴァリアーの精鋭三人組だった!
「しし、ナイスタイミーング。待ってたぜ」
ベルフェゴールの声が無情に響きわたった
こんな絶望的な状況のままEDです
かと思えば三人組のうち両端のふたりがいきなり倒れる
そんなふらふらなのにここまで来たとは……すさまじい忠誠心
「ほ、報告します……我々以外のヴァリアー隊、全滅……! ヤツは強すぎます。鬼神のごとき男が、こちらに向かって――!」
マーモンとベルフェゴールびっくり。ベルフェゴールなんて口をあんぐりと開けています
病院の外でポイズンクッキングを構えていたビアンキは、ふと男のうめき声を耳にする
はっとしてふり返ると、そこには地面ごと粉砕されたような男達の姿が。道路をえぐりとったようなその攻撃の跡にビアンキは見覚えがあるようだ
「暴蛇烈波!」
三人組の、歌舞伎役者みたいな男とねずみを思わせる出っ歯の男にはげしい攻撃がふりかかる
ツナがばっと顔をあげる。ちりちりする熱のような波動の中に、見覚えのある男の姿があった
こんな気になるところで来週!
三位 牡牛座
お年玉はしっかり貯金が◎! ハルはしっかり貯めるけどなにかの拍子にどばーんと使っちゃうタイプだと思います!いやでもやっぱりお父さんやお母さんの影響もありそうだし、しっかり貯めまくるタイプかも
二位 魚座
友人とオソロのお守りが吉。ずばりツナとおそろいのお守りがあればいいのではないでしょうか。でもそうしたら守護者達ともおそろいになるんでしたっけ?それとも京子ちゃんやハル達もおんなじの持ってましたっけ?いずれにせよ今度はツナがつくってあげる番ですね(*´∀`*)
一位 山羊座
祖父母の手伝いがラッキー! フゥ太のおじいちゃんもおばあちゃんもお父さんもお母さんも気になる……! 生きているのか亡くなってしまったのか分かりませんが、日本にいる今は遠いでしょうから、ママンや家光の手伝いをしてあげるととっても喜ばれそうです! フゥ太みたいな弟がいたら楽しいだろうなぁ
次回 標的65「決着!」
ヴァリアー戦もあと少し……長いようで短いような、でもボリュームたっぷりの指輪争奪戦でした!
もしかして指輪争奪戦、レヴィは登場しないままに終わるのですか……!?
九代目がザンザスにあげたのはマフラーだったんですね! 『L'ala』でおもいきり肩かけと書いているので今度修正しておこうかと思います。アップする前に今回の話を見ていたら、また違った展開になっていたかも? どうやら九代目がザンザスを引き取ったらしいので『テュールまったく関係なかった』とちょっとショックだったのですが、それはそれこれはこれでいいかもしれないというような気もしてきました
それにしてもザンザスは極悪だけど切ないキャラクターですね……
原作では10年後の彼はいまだ現れていませんが、どんな感じの青年?おじさん?になっているのかすごく楽しみです。10年のあいだになにがあってどんなふうになったのかを考えるのもとても楽しそうですし、なにより原作でそれを書いていただけたらとてもハッピーです!
できればテュールについてもちょこちょこっと書いていただけると更に嬉しくなれます(*´ω`*)せめて少年かお兄さんか青年かおじさんかおじいさんかぐらいは知りたい。実はスクアーロと同い年だったとか、ムキムキマッチョひげだったとか、剣をびしばしふるうよぼよぼのおじいさんだったとか、そんな展開もありですよね