月姫さんからバトンをいただきました ありがとうございます!
『妄想10cmバトン』で指定キャラはザンザスです
勝手に物語風にしてしまいました
登場キャラ→ 「私」 「ザンザス(10cm)」
■目覚めた時、10cmの『ザンザス』が
あなたの顔を覗き込んでいました。 どうしますか?
目覚めるとそこに、ちいさなザンザスがいた。
寝ぼけたまま私が上半身を起こすと、ザンザスは布団の上をころころ転がっていき、こけた。のそりと起きあがるザンザス。それでもなお寝ぼけたままでいる私の顔面に、ちいさなザンザスの怒りの炎が炸裂する。ちいさいといえどもその威力は健在。まつげが焦げた。ザンザス許すまじ。
鏡を見ながらわなわな震えている私を横目に、ザンザスはさっさと朝食をつくれと言わんばかりにふんぞりかえっている。私はまだおまえを飼うと決めたわけじゃない。
■10cm『ザンザス』を、あなたは飼いますか?
このふてぶてしい10cmのザンザスをどうしようか……
蜂蜜とバターをたっぷりぬったトーストを食べながらぼんやり考える。
ふと見ると、同じように蜂蜜バタートースト(かなり小さめ)を頬ばっていたザンザスが、手についた蜂蜜をなんとかしようと四苦八苦していた。不機嫌そうな表情のまま、手を打ち鳴らすようにしてみたり、手のひらをこすりあわせてみたり……
ふてぶてしい人間だとばかり思っていたが、どうやらお茶目な面もあるようだ。
なんか可愛かったのでじっと見ていたら「なに見てんだカス」と睨まれた。
動向が気になる。とりあえず飼ってみよう。
■10cm『ザンザス』がお腹すいたと主張しています。
3時――
おやつの時間ということで、前日に買っていたドーナツの残りをザンザスに与えてみた。
残りものということを多少気にしているようだったが、甘い風味がなかなか気にいったらしく、無言でもそもそと頬張っている。その様子をちらちら伺いながら、私はテレビをみるふりをして、テーブルの下からカメラ付き携帯電話を忍ばせてザンザスの顔を撮ろうと苦心。うまくピントがあわない。ようやくピントがあったところでボタンを押したら、よりによって『はい、チーズ☆』なんて爽やかなお姉さんの声が携帯電話から発せられる。
10cmザンザスに携帯電話を折られた。
■10cm『ザンザス』が、トイレに行きたがってます、どうしますか?
トイレに行きたがってるらしい。
というわけでトイレの前に連れていったが、よくよく考えてみたら、自分の何十倍もあるトレイでどうやって用を足せというのだろう。便器の中に落ちてしまうということも無きにしも非ずだし。
急いで猫用のトイレ砂を買ってきて「ここでして」と言ったら殴られた。
彼の自尊心を傷つけてしまったらしい。非礼を詫びてからいろいろ考えて簡易トイレみたいなものをつくる。とりあえずはこれで大丈夫のはず。
■10cm『ザンザス』が風呂に入りたがってます、どうしますか?
まず、石鹸を削ってカスみたいな石鹸をつくる。シャンプーとコンディショナーをごく少量用意する。
それから身体をふくためのタオルハンカチを用意する。ティーカップにポットの熱湯を注ぎ、水を足していい感じの温度にする。最後に服を脱いだザンザスをカップの中に放りこむ。これで身体を洗えと新品の歯ブラシを手渡してみる。
10cmザンザスがティーカップに入っている様子は、遠目から見てもなんとなく面白かった。
風呂に入れてザンザスも満足、なんか面白くて私も満足、これにて一件落着。
……しかしシャワーがないことに二人同時に気付く。結局風呂場まで連れていってシャワーを浴びてもらうことになる。水流がきついらしくザンザスが文句を言っているが、裸をまともに見るわけにもいかず、私は終始目をそらしたままだった。
お風呂を出てからずっと、ザンザスはタオルハンカチを身体に巻きつけて窓辺でぼーっとしている。イタリアが恋しいのだろうか。
行方不明だという他の10cm仲間のこと、やっぱり探しにいきたいのかな。
■10cm『ザンザス』と、初デート!どこに連れていきますか?
ザンザスを外へ連れ出すことにした。
あまり人目につかないように家の裏のほうへ……ザンザスを肩にのせて歩いてみる。車がびゅんびゅん道路を通っていくけど歩道には私たち以外誰もいない。橋を降りて川沿いの並木道を歩いていると、向こうから来ていた犬がしきりに吠え出した。もしかしてザンザスに気付いたのか。ザンザスを隠し、飼い主のおばさんに愛想笑いをうかべてそそくさ離れる。犬ちょっとうるさい。
「……いったいどこにいやがんだ」
ふいにザンザスが言った。
「犬に追いかけられたりしてんじゃねーだろうな」
ちいさくなってもボスはボスだった。他のヴァリアーメンバーのことを心配するなんて、仲が悪いように見えて実はすっごく仲がいいんじゃないのか。
感動のあまり涙目になる私を見て、ザンザスは不気味なものを前にしたような表情をしていた……
翌日、ザンザスは私の家を出た。
私は結局ザンザスを飼わなかった。彼は他の10cm仲間を、ヴァリアーのメンバーを求めて旅に出たのだ。口ではそっけないことを言っていたけどやはり仲間のことが心配なようだった。
ザンザスが寝ている間につくったカバンをザンザスに渡したとき、ザンザスはすこし意外そうな顔をしていた。
かばんの中には食料とか入れておきました、お腹すいたときに食べてください、それと、もし近くに寄ったらまた私の家に来てください、歓迎します……そういう類のことを彼に告げると、彼がふっと笑ったように見えた。
幻覚? 思わず目をこする私に彼はこう言った。
「次は7人分の飯を用意しておけ」
私は泣いた。
今頃、ザンザスは仲間に出会えただろうか。
■最後の質問! 10cm『ザンザス』がいたら、あなたはどう思いますか?
上ではあんなこと書きましたが、10cmザンザスがいたら、カメラで激写してサインもらってプレゼント渡しますね。写真は携帯の待ち受けにしてサインは家宝として額縁に入れます。時間を見つけては10cmザンザスの写真を眺めて身もだえしつつひゃっほーいと床を転げまわります。それで、枕の下にザンザスの写真入れたらザンザスの夢をみれるだろうか……ということでこそこそ枕の下に写真入れます、たぶん。
許されるものならば一週間ぐらい一緒にいたい
絶対幸せになれる
打ち出の小槌を探してきて大きくしてみるのもいいかもしれない
なんかアホ丸出しの回答ですみませんでした
仲間を求めて10cmザンザスは旅に出る……(BGMはFINAL FANTASY6の「仲間を求めて」で)
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